最後の最後に起きた大問題(5)
ジャッジはどうして、その出陳者に注意しなかったのか? クラークはどうして出陳者に何も注意せず、ジャッジにも注意喚起しなかったのか?
触ってもいないベンガル猫を、「触りました!」と”強弁”するジャッジはとりあえず置いておくとして(「触った」だけで審査したことになると考える世界のTICAメンバーは皆無だと思いますが…)、他の全リングで共通に行われていたことがあります。
それは出陳者が、猫の名前のラベルが側面に貼ってある小動物用キャリーをリング内に持ち込んでいたことです。
1頭や2頭なら、もしかすると「気付きませんでした…」で済むかもしれませんが、20頭以上が入れ代わり立ち代わり運び込まれてきたわけですから、こんな言い訳が通用するはずもありません。
そもそも、よほどの事情がない限り、猫をリング内の審査ケージまで小動物用のキャリーで運ことはないはずです。
それをどうして、ジャッジやクラークは20頭以上に及ぶベンガルについて、小動物用キャリーに入れてリング内に持ち込むことを許可したのでしょうか?
どうしてジャッジとクラークは出陳者がそれらのキャリーを床に直置きすることを許可したのでしょうか?
小動物用キャリーの側面に貼られていた猫の名前を読んだかどうかが問題なのではなく、なぜ出陳者のそうした行為を容認し、黙認したのかということが問題なのです。
さらに言えば、それらに気付かなかったとしたなら、それはジャッジとして、クラークとしての”注意義務違反”であり、絶対に気付くべきものであったということなのです。
どうして気付きもせず、たとえ気付いていたとしても容認し、黙認したのか--。
それはこれらのベンガルがカウントアップのための単なる”数合わせ”でしかないことを、口には出さずとも全員が”暗黙の前提”としていたか、うすうす感付いていたからではないでしょうか…。