諸々の愚者に近づくことなかれ…
2015年は、「良識と常識の輪」をいかに広げるかをひとつのテーマにしたいと考えました。
そのために何をすればいいか--。その答えが元旦からスタートした新企画でもあります。
仏陀が、人間が幸せに至るために必要な38の項目を説いた「護経」の中で一番始めに説いたというのが「諸々の愚者に近づくことなかれ」だと、聞いたことがあります。
ミャンマーの女流作家、マ・サンダーの短編「『諸々の愚者に近づくことなかれ』と言うけれど…」は、まさに仏陀の言葉をタイトルに使った秀作でした。
一方、中国の古いことわざに「近墨必緇、近朱必赤」というのもあります。
「墨に近づけば必ず黒く、朱に近づけば必ず赤くなる」の意味で、日本では「朱に交われば朱くなる」の方が有名かもしれません。
「韓非子」に出てくる「水は方円の器に随(したが)う」も、「人は環境や友人によって、良くも悪くも変わる」という意味ですから、同じたとえと言えるでしょう。
「麻の中の蓬」も、また同じです。
まっすぐに伸びる麻の中に生えれば、曲がりやすい蓬も影響を受けてまっすぐに伸びることから、善人と交われば、自然に感化されて善人になることのたとえです。
英語でもこんな格言があります。
Keep good men company and you shall be of the number.(善人とつき合えば善人の仲間になれる)
「ルール」や「スタンダード」に詳しいメンバーと付き合えば、「ルール」や「スタンダード」に詳しくなれることでしょう。
アクトのサイトを通じて、TICAの「ルール」や「スタンダード」に精通するメンバーを増やすことで、”方円の器”を提供したいと思っています。