資質を問う”リトマス試験紙”の役割
エントリーを不当に拒否された出陳者による「プロテスト」はいくつも出されましたが、今回の冬のボードに向けて提出された「プロテスト」の中に、これまでとはちょっと違う経緯が盛り込まれた「プロテスト」が含まれています。
それは、アジアリジョンセクレタリーが代表を務めるクラブが昨年11月8~9日に開いたショーに関する「プロテスト」です。
このケースで出陳者は、エントリーを拒否されるとすぐにアジアディレクターに報告し、解決を要請しました。
つまり、この「プロテスト」に関しては、問題解決を要請した出陳者と、要請を受けたアジアディレクターのやり取りが”証拠”として提出されているのです。
この要請は、ディレクターの資質を問うひとつの”リトマス試験紙”の役割も担っていました。
アジアディレクターはクラブオーナーとして自ら出陳拒否の先頭に立っているわけですが、それはあくまでクラブオーナーとしての立場…。
しかし、それとは別にアジアディレクター(TICAボードメンバーの一員)としての立場があり、セクレタリーが代表を務めるクラブで出陳拒否が起きたわけですから、リジョンディレクターとして中立公平な立場で解決に努める義務がありました。
ところが、アジアディレクターはそれを果たしませんでした。
まさに解決能力がないことを白日の下にさらしたやり取りだったというわけです。
もしこれを読んだら、TICAの新会長や他のディレクターはどう思うか…。容易に想像は付きます。
リジョンディレクターとして、他のクラブで起きた出陳拒否の問題を中立公正に裁くには、まずは自分がオーナーのクラブで襟を正さねばならないと思ったかどうか…。
もちろん、人の心の内まで分かるはずはありませんが、TICAのボードが総意として「まずは自分がオーナーのクラブで襟を正すべき…」と、考えたとしても不思議ではありませんし、そう望むのが健全なボードだと私は思います。