「クラブ」と「コミッティー」の違い(7)
「ショーコミッティー」が、ルールにも実務にも精通していないクラブ員で占められるなら、それはある意味において、クラブによるショーの”私物化”と呼べる状態に堕ちてしまいます。
しかし、実態はと言えば、クラブによるショーの”私物化”はショーコミッティー5人だけにとどまるものではありません。
エントリークラーク、マスタークラーク、ヘッドリングクラークもまた、その対象になりつつあるように見えることは憂慮すべき事態です。
もちろん、各クラブがクラブ員をクラークとして育てることに異議を唱えているわけではありません。異議を唱えるどころか、非常に大切なことであり、もっともっと取り組みが増えればと思います。
しかし、恰もクラブのクラークであるかのような風潮には首をかしげざるを得ないのです。
それぞれのクラブのクラークである前に、TICAのクラークなのではないでしょうか?
「あなたのクラブのショーでうちのクラブ員はクラークをやらせない」と言った発言が出てくるのは、そうした風潮が背景にあるからでしょう。
不当に出陳を拒否したエントリークラークが、「クラブの意向」を最優先する背景も、本人が「TICAのエントリークラーク」ではなく、そのクラブの「エントリークラーク」という意識があるからに他なりません。
「クラブの意向」どうこうより、TICAのクラークとしての責務と矜持、独立心を持たなければ、やはりTICAのルールは形骸化し、クラブによるショーの”私物化”はなくなりません。