「人生は2度目のチャンスが全て」
今年も米国では感謝祭のシーズンを迎えました。ご存知かどうか分かりませんが、米国では感謝祭の前日、大統領が2羽の七面鳥に”恩赦”を与える行事が毎年行われ、今年も27日、オバマ大統領から恩赦が与えられました。
米国で感謝祭と言えば、家族や親族が集まり、詰め物をした七面鳥の丸焼きなどの食事を一緒に楽しむ日。なぜ七面鳥に”恩赦”かと言うと、入植者たちがアメリカ先住民の助けを借りて生き延びることができたことを神に感謝したのが起源とされています。
このイベントで記憶に残るのが、2期目の再選を果たしたばかりのオバマ大統領が”恩赦”に臨んだ去年の記者会見。本当に七面鳥と会話したかどうかは定かではありませんが、オバマ大統領は記者団に向かって「彼らは『人生は2度目のチャンスが全てだ』と言っていたよ。この11月、私にはそのことがこの上なく良く分かる」と冗談交じりに話しました。
一方、海のこちらのTICAアジアでは、あるジャッジが私を名指しで批判した上に、”罪人”呼ばわりし「罪は消えないことを自覚すべき」と言い切りました。虐めや嫌がらせなど自分が犯した数々の”罪”は容易に消えても、人に負わせた”罪”は決して消えないと言うことのようです。しかし、私はこうした考えに与(くみ)しません。オバマ大統領の言葉の方に共感と親近感を覚えます。
”罪”と断罪するようなことはもとより、たとえ小さな躓(つまづ)きであっても、人は転べば立ち上がり、失敗すればやり直し、挫折すれば再起し、間違えれば矯正し、再出発することができるはずです。問題は困難に直面した時に、どうやってその状況に立ち向かい、再び歩み出すのかなのだと思っています。